秋・南東北の陣
5日目 2022年9月9日(金)
福島市へ。
会津市と福島市をむすぶ道路には高速と一般道があります。高速は郡山市を経由して直角に折れるような平坦なルート、一方、一般道はもろに山道そのもの、そのかわり最短距離となります。トラックドライバーをはじめ、ほとんどの人が高速ではなく一般道を選んでいるような印象です。そしてこの一般道(国道115号線)が実に快適。適度に登坂車線が出現するのと、下りもフットブレーキに頼らず(ブレーキを踏まずに)エンジンブレーキで降りてこられる。余計な神経を使わなくていいように、とてもよく作られた道だと思います。
猪苗代町から福島市内まで、峠越えで1時間くらいかかります。
福島での仕事の時によく利用したそば屋でランチとします。
「喜多八」さん。創業100年の市内でも有名な店です。
幹線道路から少し入ったところにあります。11時20分というのに駐車場は満車。あいかわらず流行っているんだ。うれしい。
運よくカウンター隅に、即案内されます。
せっかくなのでここはひとつ奮発して、十割・海老と野菜の天せいろを注文、1700円。
何年振りだろうか(少なくとも5年以上はあいている)久しぶりだからというわけではなく、
そのうまさは記憶を超えていました。
そば(いや蕎麦と漢字で)は、やや太めの手打ち麵。雪解け水で洗ったように冷たい。十割蕎麦独特のクセがなく、香りもそれほどきつくなく自然体なのに高品質。清らかさ爽やかさが際立っています。蕎麦湯はあっさりめ。
そしてさらに注目すべきは天ぷら。こんな生き生きとプリプリとした海老はめったにない。そして季節の野菜の絶妙な選択。参りました。
福島市に行く人には絶対のおすすめです。
さてぶらぶらと喫茶店でも入ろうか、と駐車場のある店を探しました。
中心地から3㎞ほどの郊外にありました。
「椏久里(あぐり)珈琲」さん。
整骨院か、美容院か、と思ってしまう、郊外の一軒家です。
cafeとして食事も出すような店ではなくて、ほぼ珈琲専門店です。駐車場も広くて入りやすい。
中に入ると、
開放的で明るく広く、そして「専門的」な匂いがプンプン。
この時点でこの選択は大成功だと確信できるのでした。
珈琲は豆別に(というか国別に)、深煎りから朝煎りの焙煎3グループに分けて10種類ほどのストレートを主力にしているようでした。
深煎り「ペルー・エルパルゴMt」という品種をわけもわからず注文、510円。ケーキの店一押し「ケーゼクーヘン」とやらを合わせて注文、500円。
その日の朝に焙煎するという珈琲、とにかく新鮮でまずいはずもなし。チーズが濃厚なケーキも大変おいしゅうございました。近くにあったらハードリピーターになるな。
その旨、店員さんにも丁寧に伝えました。控えめに喜んでくださいました。
福島巡回、最後を締めるのは、高湯温泉。
温泉ツウ?の私が全国で3本の指に入ると絶賛しています。福島市の西のはずれ、吾妻連峰最東端の高所に位置します。温泉郷にはいくつか名物旅館がありますが、それらを抑えて私の一押しは共同浴場「あったか湯」。
料金なんと250円。もっと上げてもいい。
その理由は、「湯守」とよばれる専門家が常時温泉を管理しているためです。もちろん源泉かけ流し、加水・加温なし。加水・加温は湯の温度を適温にするためにやむなく行っている温泉地が多い。高湯は湧き出た湯50℃を木製の樋を通している間に冷まして42℃にしています。湯守さんが冬は短く、夏は長く樋の長さを換え、また、樋にふたをしたり外したりして42℃を保っているのです。とりあえずなんか湧いてるから温泉だ、みたいな、なんちゃって温泉とは気合が違う。だからもっと高い料金でもいい。
上の写真、斜めになっちゃってますが、源泉から引き湯をする場所です。
PH2.7の強酸性硫化水素泉(硫黄臭のやつ)、いろいろなミネラルを含有していて、濃い。白濁していて湯の華の粒子が細かい。
半露天の浴槽が1つ、洗い場が3つのみ。地元の農家の人がよく入りに来ています。長くは入っていられません。湯あたりします。繰り返しますが濃いんです。私はいつもこの温泉と「闘う」気持ちで入ります(おおげさ)。
さて30分入って30分休み、帰途につきます。
吾妻連峰の東吾妻山、一切経山(いっさいきょうざん)など、1000~1500mの高所を通るルートです。
上の写真は浄土平という、一切経山最接近の休憩所。あいかわらず噴煙あげてますねー。
で、またまたお泊りは道の駅「猪苗代」。
20時までは煌々と明るい。
スーパー、ヨークベニマルで総菜を買いました。
食べ過ぎ傾向なので控えめ、それにしても閉店前スーパー安!
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