秘境小笠原・母島でどうする 10.乳房山(ちぶさやま)トレッキングは意外とやさしい

ロングステイ
11月19日から小笠原諸島・母島にステイしています
10日目 2023年11月27日(月)

まずまずの晴れが続くという予報をもとに、乳房山トレッキングを決行しようと昨日から決めておりました。

すべての物流の時間軸はおがさわら丸の入港、出港に支配されるのが小笠原であり、だんだん自分もそのことに慣れてきた。

3商店は本日11時のおがさわら丸入港(父島)、つづいて14時のははじま丸の入港(母島)にあわせ、16時開店となることを学習しています。乳房山のどこかで昼飯をとるとなると弁当→3商店で買えない→宿のおにぎり弁当を前日のうちにお願いしておく、が必須となるのでした。

島には飲み物の自販機が2か所しかない(と思う)。ポカリスエットを仕入れて出発。

なんか山の頂上は雲に覆われているけど・・・そのうち晴れるんじゃない?

乳房山(ちぶさやま)は母島の最高峰にして小笠原諸島の最高峰でもある。頂上からの眺望のすばらしさ、登山中に出会える植物群や動物が本土とは明らかに違って乳房山トレッキングは母島観光のメインイベントといえます。海もいいけどね。

以前は上の図のような周遊コースだったようですが、今は西回りルートで頂上から東回りルートに入ることができず(通行止め個所あり)、西回りルート往復が主流です。

宿から歩いて5分ほど、

右折すると東回り、左折すると西回りルート入り口となります。西回りルートへ。

観葉植物としてオフィスなんかによくある植物だ。

道はかなり緩やかな斜度で、なるほど登山道というより遊歩道だ。

最初の休憩所。まだ休憩の必要なし。

しばらく行くと、米軍砲撃弾(というより余った爆弾を捨てていった?)の跡。かなり深い。

うーむ、晴れん。というより、ガスが身近になっている。

次の目印はガジュマルの大木。

存在感あるなあ、なにかカムイ的な、ジャングルの中でもとりわけ目立つ樹です。

下では乾いていた地面が、もう完全に湿地に。夜に雨が降ったのか、葉の水も乾いていません。

頂上に近い休憩所。弁当を食べるのにちょうどいい広さと東屋があります。ガスは上に行けば行くほど濃くなって、「晴れていたら写真」パネルを見て我慢するしかない。

最後の1/5ほどはやや急登。ハシゴ箇所もあり。今日、唯一出会った他人が、歩道整備の仕事をされている若者?3名。

メグロちゃんには会えました。

写真中央下、目の周りの黒さがわかるかと思います。

登頂、時刻は10時55分。スタートが9時半だったので要した時間は1時間25分。

ガイドブックだと2時間15分必要となっていて、あんなにゆっくり登ったのにあっけなく着いた感じ。

眺望は、

ガス絶好調。視界は20mくらい。

「晴れていたら写真」によれば、南側は先日歩いた小富士、南崎方面とさらに遠い姉島なんかが見渡せるようです。

そして反対の北側には崖に乗り出すような位置に絶景展望台があります。

ガス絶好調。

耳をすませば崖に打ち寄せる波の音が聞こえます。人を寄せ付けない、島の東側が一望できたはずです。

予定より大幅に早く着いたので、そして誰も他に登ってくる人もいないようなので、ベンチに腰掛けてガスが晴れるかどうか、待ってみました。

メグロちゃんか、もしかしてメジロちゃんか、完全にカメラに目が合っています。

少し降りたところで食べるつもりだった弁当も、

ここで食べてしまい、結局1時間以上、待てども晴れぬは乳房の霧。

下山します。

やはりメグロちゃん、母島にしかいない鳥、森のスターです。

ジャングルといえども猪も熊も、毒を盛った蛇も虫もいない、平和な森といえます。

ガジュマルの大木まで下ってきました。

地面に広がる赤い小さな果実、何の樹の実かわかりませんが、これを踏むとぐちゃっと潰れて靴底に貼りつく。もともと赤土が粘土質なので落ち葉の上を歩かないとすぐに靴底は泥やら実やらでべっとり状態になります。頻繁にこそげ落とさないと超滑りやすい靴になってしまいます。

鳥といえば、

大きさ、形からしてハト。

色が変わっているので調べてみたら「アカガシラカラスバト」ではないかと考えています。

固有種、少し前まで絶滅も危惧されていたハトで、保護活動の結果、今は大幅に個体数を回復しているそうです。

しかしほれぼれするジャングル。

低地になるとガスが薄くなり、ようやく海も見えるようになりました。

歩数9,800歩。へとへとになるまでもなく、帰路1時間15分で下山完了。

観光協会パンフレットによれば山頂北側展望台からは下のような景色が見られるそうです。クソっ。

この後、宿に帰って今回2度目の洗濯。

あ、初めて夕食の写真を撮り忘れた。

アオウミガメの刺身やイカときのこの天ぷら、島レモン酎ハイ、デザートにパッションフルーツのソルベ、などだったと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました