マゴチ、忍耐の釣りは真夏の風物詩、2打数1安打

釣り
釣行日 2022.08.19(金)
釣りもの マゴチ
船宿 弁天屋(午後船)
釣果 1匹

マゴチ(漢字では真鯒)という魚。夏の上品な白身魚で、型がいいと1匹5000円もする高級魚。江戸前でとれる魚の中でも60㎝を越える大型魚 としては他にスズキくらいのもの。(タチウオは江戸前とはいえないかなあ)しかしてその姿を知る人は少ないはず。あとでお見せします。

もう10年は釣ってないと思われる。以前は毎年、ちょうどクソ暑いお盆のころに1回限定で釣行していました。照りゴチ、といわれるくらい、この時期が旬の魚なんです。しかしめったに釣れない。だいたい半分はボウズだった記憶があります。

さて、午後船。

今日だけは湿度が低く、気温も31℃ほどでまずまず屋外活動する気にもなる。

例によって弁天屋さんは盛況。皆さん間違いなく釣りバカ。

マゴチ仕掛け。

中央の鉛が「鋳込み天秤」15号。マゴチ釣り特有の形をしてます。周りを見るとこの天秤を使わず、三日月の中オモリ直結の人がほとんどで、こんな10年以上前のシロモノを持っている人はいないみたい。エビの生き餌を使うためのヒューズオモリ巻一本針仕掛けを結びます。

竿とリールは7:3調子のライトタックル。

で、生餌のサイマキエビのつけ方。

上の絵のとおり、エビの口から針を入れ、そのまま目の後ろまで貫通させます。刺しどころ間違えると死んでしまうのでこの釣りのキモの部分です。

12時30分出航。空が輝いてるねー。たいしてきれいでもない東京湾もリゾーティーに見えるわ。

昔は本牧沖など、湾奥で釣ってた記憶がありますが、今は東京湾を横切って千葉側、富津沖あたりまで長躯します。

第二海堡の近くを通過。かつての戦時の要塞でした。東の軍艦島といわれているようです。

実釣開始。

富津沖や、下って木更津沖など頻繁に移動を繰り返します。いずれも浅場、水深5mから15mくらいの棚です。

オモリ着底後、1.5mのハリス分だけ巻き上げ、サイマキエビが海底を這うようにコントロールしながらマゴチの気付きを待ちます。

あたらん。うんともすんとも言わん。左右の人も同じ。

エビさんが自然に動けるようにしてやること、これぞ人事を尽くして天命を待つ、状態。エビさんが弱らないように丁寧な棚どりの繰り返し。

2時間後にようやくアタリ。

ようやくの生命反応。鈍いもたれから、引き込みが強引になっていく。

ヒラメ40・コチ20、とよく言われます。マゴチは早合わせ禁物。アタリがあってから20数えて合わせなさい、と。

そのとおりなんですが、1時間に1回あるかどうかのアタリのあとに冷静に数を数えられたことがありません。今回もカウントダウンよりマゴチのしびれ切らしを待っての駆け引きのあと、大合わせとなりました。

やった、針掛かり。

上がってきたのは41㎝の小ぶりサイズ。でもうれしい。

口の端に目印のクリップを付けて、船内共通のいけすに放り込みます。

これは昔と変わらず、下船まで生かしておいて、帰港直前に船長自らマゴチの「血抜き」をサービスしてくれるんです。

考えてみるとこの辺の所作(作法?)が乗合船にはあって、単身で初めて乗った人には、釣った魚をどうしたらいいか、餌の補充はどうしたらいいか、などわからないことだらけなのかもしれません。乗合船での釣りを敬遠される一つの要因ではあるでしょう。私も初めての船は緊張します。

その後も同じ動作を繰り返しますが・・・。

あたらん。

1時間たって、2回目のアタリ。

やや冷静に時間を測り、大合わせ。

すっぽ抜けました。餌もちぎれておらず、まさに口にエビを加えただけの状態で合わせてしまったのでした。残念。

結局4時間の釣りでアタリを2回しか出せませんでした。

2打数の1安打。

ボウズの人もいたことから、まあよしとしましょう。

弁天屋HPで見ると、釣果は0~2匹でした。今も昔も難しい釣りよのう。

でも久しぶりの「照りゴチ」、やっぱり面白いわ。

頭がデカくて身が少ないので41㎝でも一家三人のおかずには寂しい。せめてあと1匹あればいろいろ料理できたんだが・・・。

久しぶりに捌き、刺身に。家族激賞。

ふぐに近いか。

なるほど江戸前の最高級魚だ。

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