キャンピングカー 北アルプス立山・白馬6 立山雄山登頂へ、やっぱり黒部は秘境です 

tateyamahakuba キャンピングカー
キャンピングカーを拠点として山に挑みます
6日目 2021.9.12

扇沢バスターミナル無料駐車場の朝は早い。漆黒の闇ゆえに、誰かがトイレかなんかで懐中電灯をつけようものなら、車のヘッドライト並みの照射感に裏瞼を赤く染められてどうしても目が覚める・・の繰り返しで今一つ寝不足気味。

6時50分ころ、きっぷうりばに人が並んでますが、その隣、事前にWEB予約した人は並ぶことなくさっさとQRコードで発券できて、なおかつ安い(私もこの方式)。当日売りを買おうとする人の考えがわからない。

日曜としては予想より人がいる気がする。どれだけ人がいようと定刻7時半にバスは発車します。下の写真のように、こんなキャパなので、始発である7時30分便の全員を収容するのに、都合5台くらいバスを連ねたかな。

しかし複雑なアプローチだ。

扇沢から立山室堂に行くには、

まず電気バスに乗ってトンネル構内を行く。降りたら黒部ダムのヘリを15分歩く。そしてまたトンネルをケーブルカーで、降りたらロープウエイ、そしてトロリーバスと乗り継いでようやく立山の中心地、室堂に到着する。扇沢から待ち時間を含めて1時間半はゆうにかかる。(さらに、富山側、立山駅を目指す人はまたバスでその他の乗り継ぎを余儀なくされる)結構な決心をしないと行けないところやね。

黒部湖駅に到着し、有名なダムのヘリを歩きます。

油断してバスの乗り込みが最後の方になったので、ここの歩きで早足。100人くらいごぼう抜きしたか。

放水。初めて見ましたが、大きい、というより、高い。

ダムのヘリの終点からトンネルを行くとケーブルカー入り口。

なんで早足になったかというと、時刻表通りの便の定員があふれると、次の臨時便まで5分待たなきゃいけないからです。

頑張ったけど、5分後の臨時便のケーブルカーとなりました。とはいえ、各運営会社が協力して、その日の人出に応じた臨時便の的確なる手配のなめらかさ。さすがです。

日本唯一、トンネル構内だけを走るケーブルカーです。

そしてロープウエイ。ここで先頭集団に入ることができました。眼下に黒部湖、立山の裏側?が徐々に見えてきます。

ロープウエイを降りると最後にトロリーバス。これも日本で唯一の存在と言ってました。

トンネルをビュンビュン走ります。

ようやく立山の中心、室堂平着。9時30分くらい。

本日の状況掲示板をチェック。

事故欄にはよく「剱岳どこどこで滑落、死亡」とか、さらっと書かれているそうです。こわ。

駅を出ると360℃見渡せる室堂平です。

天気は、あれだけ晴れ、晴れと予報が出ていたのに、実際は上空2/3は曇り空。

ガスが出そうもないのはいいやね。

靴紐をキュッと結びなおして出発。

最初はゴロタ石をコンクリートで固めた石畳を歩きます。なだらか、とガイドブックには記されています。

視界がいいので気分最高。

目指す頂点は最初から見えています。下の写真、左の山のてっぺんが雄山(おやま)。

どう見ても斜度45°はありそうな稜線。その稜線のはじまりのところまで1.5キロほどが、なだらか、なのだそうです。

確かに最初はなだらか、だけど、半分過ぎると、結構きついよー。

左後方には雷鳥沢、かすかにテントの集団も見えます。

一昨日のトレッキングの影響が尾を引きずっている、じじいな私。徐々に腿の筋肉が悲鳴をあげてきます。後半の稜線に臨む前に大丈夫か?日程的に立山を先に白馬を後にしたほうがよかったんじゃないか、などグジグジ考えたりします。

1時間以上かかって、前哨戦を登り切り、「一の越(いちのこし)」に到着。ふーー。小休憩。早くもチョコレートの出番だ。

遠くに槍ヶ岳が見えます。

10分休憩ののち、本格登山開始。

見上げるような角度、高度差300m。岩と岩が砕けた石と砂利の道をよじ登ります。

斜度が急なせいか、前の岩に手をついて登る格好となります。足だけの推進力ではないので、思ったよりいい感じ。心臓バクバク、息も絶え絶え、ですが。

有名観光地だけに、登っている人は老若男女。一列の登攀なのでどうしても渋滞が生じます。これが助かる。なるべく自分が渋滞のもととならないよう、少し遅めの人の後についていきます。ズルいな。

振り返る余裕があれば、この高度感。一の越の小屋が真下に見えます。見回せば富山湾と平野も一望できます。

1時間格闘。

ようやく雄山の頂上到達。

一口に立山といってもいくつかのピークがあり、実際はここからもう少し上の「大汝山(おおなんじやま)」が標高としては最高点(3015m)らしいのですが、一般的にはこの雄山をもって立山山頂としているようです。

雄山神社の社務所、その先には鳥居をくぐってお祓い処があります。祈祷料700円、パス。

眼下に大雪渓。

遥か彼方、上の写真中央に、うっすらと、かすかに富士山が望めます。

しかし腹減ったー。今日は早起きのため、野菜ジュースとチーズしか食べてない。

社務所でカップヌードルを販売していたので(もちろんお湯も入れてもらいます)これを昼食としました。500円なり。

おやつにチョコレート。

山頂でしか売っていないというピンバッジも購入。

腹も落ち着いたので下山開始。何しろ寒い。さすが3000mだけあって気温は真冬。ダブルポリエステルだけの上半身で登ったので低体温症になりそう。レインウエアを羽織りました。(ちなみにダウンまでリュックに忍ばせてはあります)

登りは赤、下りは黄色の矢印ペイントがあって一方通行なので迷うことはありません。

ふとももの筋肉がやばい。やっぱり一昨日の後遺症が大きい。じじいは困るね。

下りに威力を発揮するのがポール。上の写真のピンクの女性のように持って、前方に杖を突くように補助してやるとバランスがとれるので楽。こまめに突けばつくほど姿勢をうまく保つことができます。(スキーと同じやね)

登りの半分くらいの時間で一の越まで降りてこられました。ふーー。

そしてなだらかな坂を戻っていきます。

来し方を振り返れば、よくぞあそこまで登ったという充実感。

初心者コースとはいえ、小学生も登れるとはいえ・・・ね。

室堂は「平」というくらい盆地(鞍部)となっていて、池なども点在しています。登山者でない観光客も散策しています。

ちょっと寄り道して「みくりが池」へ(後方は奥大日岳)。とにかく富山方面を見ると晴れているんですね。

上の写真の山の左側、すこしギザギザしているところ、少しだけ見えているのが剱岳(つるぎだけ)だと思われます。剱岳は近いといえば近いですが立山とは比較にならない険しい山、日本屈指の上級者コースです。

出発点の看板まで戻ってきました。

バスターミナルで野沢菜お焼きを購入。カップヌードルとチョコレートでは体がもちません。

帰りは14時45分発のトロリーバスに乗車、行きと逆にロープウエイ、ケーブルカー、電気バスと乗り継ぎ。爆睡したいところですが、それぞれの乗車時間が短くそれを許してくれません。

16時30分頃、扇沢終点に着。

疲労困憊。

一刻も早く、昨日つかったふもとの大町温泉「薬師の湯」に入りたいところでしたが、どうやら同じ考えの人で混雑している模様。やめました。

安曇野方面に車を流していたら、温泉も食事もできる、いい感じの店を発見。「しゃくなげの湯」。

腹を満たすことのほうが優先されたので、まずは食堂。

カキフライ定食1000円なり。あー、まともなメシだ。

感染症対策に超・気を使っている店でした。1/3くらいしか着席できないんじゃないかな。

そして温泉、700円なり。

低体温症気味になっていたのでじーっくり湯につかりました。

本日のねぐらはここから車で10分くらいのところ、道の駅「アルプス安曇野ほりがねの里」。6年前に一度使わせてもらっています。

疲れ果ててテレビも見る気になれず、珍しく晩酌。

明日は徹底休養日。

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