冬の沖縄13 沖縄市(コザ) アメリカ文化と融合した唯一無二なロックの町 

ロングステイ
1月30日から沖縄にステイしています
13日目 2023年2月11日(土)

那覇市に次ぐ、沖縄県第二の町、沖縄市。コザと呼ばれている。なぜその名がついたかは文献を見てもよくわからない。でもなんか語感がいい、コザ。

嘉手納基地という、強烈なアメリカ文化と隣接している。一時衰退したが近年勢いを復活しているとある。行ってみよう。

23番バスで12時55分発、要する時間は1時間、850円。空いてるなー。

沖縄市胡屋のバス停下車。胡屋交差点に建つのが、

「コザ・ミュージックタウン」ビル。ロックだ。

向かい側のアーケード街がにぎわっている。

時おり小雨がぱらつくなか、屋根に守られ、テーブルやいすが通りに持ち出されている。

サンシャインシティ横丁フードフェス、らしい。ここにはいつもの中国台湾韓国勢はどこへやら、アメリカ人と日本人しかいない。

ロックに触れる前に行きたかった場所があります。

「シアタードーナッツ」さん。

いわゆるミニシアター、いやマイクロシアターか。

もともと映画にそれほどの造詣はない私がなぜか・・・・。

興味を引いたのは、カフェでもあり映画館でもあり、どちらか一方か、また両方か、自由にしていいところ。

ドアを開けると早くも素敵な空間が・・。

上映する作品は、店主の宮島氏が新旧に関わらず、「とにかく見てほしい」と個人的に厳選したもの。1日に見ることのできる作品は6つ(1階で3つ、2階で3つ)。

今回、私は15時スタートの「鯉のはなシアター」という、2018年制作ものを選択。

珈琲とドーナッツをオーダー(500円)。上映前にシアターの席まで持ってきてくれます。

2階へ。

待合室、というか、カフェスペースというか、なんとも小粋でニクい空間です。

で、2階シアタールームがこれ。

キャパは20名ほど。椅子、テーブルに趣向が凝らされています。

こちら、広島カープの赤をモチーフにしたソファ(沖縄市には広島カープが春季キャンプを張ります)。

飲み食べ自由でラグジュアリーなソファにふんぞり返って映画が見られるなんて、大型シネコンではできないぞ。ちなみに映画の料金は1,320円。

「鯉のはなシアター」はチュートリアルの徳井さんと矢作穂香さん主演。

広島カープ球団とシネマ館の、ともに逆境から這い上がる姿を描いたもの。なるほど面白いです。

この沖縄市で小さな映画館を維持していくのも大変苦労があると思われ、本作品に店主宮島氏の思いがオーバーラップしているようです。

なお、店主が上映前にトーク、上映後もトークがあります。アットホームです。

これが宮島氏。熱い男でした。

さて、シアタードーナッツを出ると、アーケード街は一層にぎやかに。

しろうとバンドさん?も演奏してます。もちろんロック。

ランドマークのコザ・ミュージックタウンをうろちょろ。

ゲート通りとよばれる、やたらアメリカンな商店街の端の方、

cafe OCEANで夕食にします。

今年55周年の老舗。

ひゃー、店内が暗いよー。

酔っぱらったおやじがカウンターに2名。

ここはタコスの店です。夕食にするには最低タコス2ピースは必要と思われる。

これが人気のタコスか・・・。一つ300円。

極薄パリパリカリカリのトルティーヤにタコスミート、トマト、レタス、チーズがはさまれている。

大変おいしいです。

酔っ払いが去ると、常連さんの若者がどやどやと。

時にライブが行われるらしい(ステージもあり)。店主の「やっしー」さんが早くもカンターの中でブルースを弾き語り。

自称シンガーソングライター、らしい。「タコスを食べよう」というオリジナル?ソングをがなり立てていました。

19時ころ店を出ましたが、なんとなく腹7分。コンビニでおにぎりを追加。これが沖縄で有名な、

スパムと卵焼きのご飯サンドといったもの。

しかしよく人が飲んでるねえ。

で、今日のメインイベント、ロックのライブです。

ゲート通り沿い、

ライブハウス「JET」さん。

1970年代、ベトナム戦争当時、嘉手納基地からベトナムへ飛び立つ米軍兵士向けに、勇気を与えるロックが求められました。生半可な演奏技量では見向きもされない中で鍛えられたロック魂がこの店に凝縮している、らしい。

金曜と土曜の夜のみ開店、20時(遅いー--)。

2階に上がると、ジミヘンやドアーズなどの肖像。ここは60年代70年代を中心としたハードロック(ヘビーロックともいう)の店。

20時30分の第一ステージから日付が変わるまで4回のステージがあります。

ミュージックチャージはなし。

ドリンク代だけ。私はハイボールをキャッシュオンデリバリー。500円。安すぎないか。

どうやって店を経営しているんだ??

開演。

ギター、ベース、ドラムの3ピース。

噂通り、うまい。老練な、安定した、そして激しいロックだ。

ベースはわからんが、ギターのおっちゃん、相当な年季だろう。

同年配と思われる客のおっちゃんが話しかけてくる。しかし大音量にかき消されて何を言っているのかわからない。「こいつら最高だろう」「どこから来た」くらいか、わかったのは。

那覇に帰るバスが21時44分というやつに乗らないとヤバい。第2ステージの途中で退席せざるを得ない。

7曲ほど聞いて理解できたのは3曲のみ。ディープパープル「バーン」、プリンス「パープルレイン」、ダイアーストレイツ「悲しきサルタン」。

後ろ髪引かれる思いでシアターを後にしたのでした。次は近くに泊まって深夜まで聞きたい。

夜が更けるにつれ人と音楽がボリュームアップしていく町。

余裕があったら是非訪れることをお勧めします。

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